第22話
夜遊び週間

10月26日(月)からは、正式登録した科目の授業が本格的にスタート。と同時に、火曜日からは僕の夜遊び週間もスタート。僕と瓜二つと言われていた台湾人のアレックスは、最初1のクラスにいたのだが、あまりに簡単すぎてつまらないと言い、僕に倣い、ジャックにクラス変更を申し出て、なんと僕と同じ3Bに一気にジャンプ・アップしてきた。さすがに3のクラスは、2のクラスとは比べ物にならないほど難しく、僕は最初から息切れ状態。しかもクラスメイトたちの優秀さと言ったら!早速落ちこぼれとなってしまった。言語コース必修科目のひとつ「一般言語学」など、何が何やらさっぱり理解出来ず、しかも2時間半も授業が続く為、僕は蒼くなってしまった。言語学とは文系だとばかり思っていたが、どうも理系っぽいことをやっている。

明日の宿題出来るかな・・・という不安を抱えたまま、青学メンバーが住むプラノワーズにお邪魔。アキさん家でカレーをご馳走になる。その後、皆で街中に繰り出し、彼らの友達オリビエ(フランス人)とばったり会ったので、彼の家に遊びに行く。3時半帰宅。

翌日、青学生のハルザキさんを誘い、文学部の校舎に英語の授業を受けに行った。最初に出たクラスは初級で簡単過ぎ、次は教室を間違えてフランス語(国語)の授業に参加してしまい、すぐに出てきた。なかなか上手い具合に良い英語の授業が見つからない。

この日はCLAのパーティーが中心街にあるバーで開催されるということで、僕は青学生たちと一緒に行くことにしていた。文学部を出た後、僕とハルザキさんはまずプラノワーズに行き、ハルザキさんの部屋で夕飯をご馳走になってから、宿題を共にしようとした(僕とハルザキさんは同じクラスだった)。が、ワインを飲み、更には「アルコール度42%のハンガリーのお酒を貰ったんだけど、飲んでみない?」との誘惑に負け、二人してチビチビ飲んでいる間にすっかり酔っ払い、宿題どころではなくなってしまった。さっきまで「明日の宿題、難しすぎるよね・・・どうしよう」と不安になっていたにも関わらず、「もういいか」と笑い飛ばしていた。そこにサトルとアキさんがやってきた。
「なに、もう酔っ払ってんの?」
9時過ぎ、4人で街中にあるバーに行くと、既に一杯で入れず。仕方がないので、僕のアパートの近くにあるバーで飲んだ。

その翌日は、サトルとアキさんが家に来て、シャンパン煮込みのポトフを作って夕食会。夜中の12時まで喋って、その後僕はプラノワーズへと誘われ、サトルの部屋でなんと朝7時まで喋っていた。翌金曜日、僕は授業がないので昼間に起き、夕方街中に出て、またもや飲み会・・・。

アルコール中毒になったかと思うような1週間を経て、その週末は、アキさんの誕生日パーティー。僕はワインを飲み過ぎ、途中から記憶喪失に。日曜日は反省しまくり、体調もバツも悪い一日となった。

11月4日(水)。サトルとハルザキさんとで English Club(英語クラブ)に参加。これは文学部の学生たちが集い、英語で話すというクラブ。僕自身、低下してきている英語力を再びアップさせたかったのと、フランスの学生と知り合うきっかけになればと思い、参加してみたのだ。この日は少し話し合いをした後、翌週バーで集まることを告げられて解散。僕とサトルはバーに飲みに行く。そのバーにあったオセロで遊んでいると、ポールが現れた。更にはオリビエも現れた。小さな町では、必ず誰かしらに遭遇するものなのだ。

第23話につづく

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