<無料航空券でどこに行こうか?> |
じわじわと迫っていた。ANAのマイレージクラブ(ANAカード)でコツコツ貯めているマイルの有効期限が・・・。3年前はそれでプーケットに行った。今年はどうしようかとマイル数と相談しながら、さほど多くのマイルがあるわけでもないので、最終的にパリかパラオに絞った。気持ちは、ほぼフランスに決めていた。唯一の趣味とも言えるスキューバダイビングを3年振りにやりたい気持ちもあったが、さほどパラオにときめくわけでもなかったのだ。しかし、この寒い冬。寒い東京から、また寒いパリに行くのも難儀だなぁ・・・やっぱり南国にしようかな、と思った途端、パラオに行きたくてたまらなくなってしまった。3年前にダイビングのライセンスを取ってから一度も潜っていない。潜ろう!ダイビングしに行こう!
そうして、航空券・ホテル・ダイビングショップの予約をしたのは、出発10日前(前回のプーケットの時は1週間前だった)。この時点で僕は知らなかったのだが、パラオは年中常夏でダイバー天国ではあるものの、乾季の今がダイビングにはベストシーズンで混む時期なのだとか。どうりで、ホテルの選択肢があまりなかったはずだ。
無料航空券だから、ホテルとダイビングショップは自分で手配することになるのだが、思わぬ誤算があった。前回のプーケットの時、1泊3,000円で綺麗で快適なホテルに泊まれたので、パラオもそんなもんだろうとタカを括っていたのだが、そんなのはとんでもハップン物語で、パラオのホテルは数がそんなに多くない上に、日本よりも高い。ダイバーがよく利用する“安宿”と言われるホテルでさえ、8千円〜1万円はする。高級ホテルとなれば、その3〜4倍となる。迷っている場合でもないのだが、迷う。5泊ずっと安宿にするか、最後だけ高級ホテルにするか。散々迷った挙句、最初の3泊は安宿、最後の2泊を高級リゾートホテルにし、両方とも“最後の1部屋”という超ギリギリのタイミングでの予約となった。
ふと思う。なんだかんだでプーケットのように安くは済みそうもない(一番の問題は宿泊代)。もしかして、今回のように無料航空券で行くよりも、航空券・ホテル・ダイビングがパックになっているツアーの方が安いのではないかと恐る恐る検索すると、やはりあまり変わらなかった。まぁ、パックツアーでないからこそ、2つのホテルに泊まるということも出来たのではあるが。
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<いざ出発!> |
2014年2月27日(木)
デルタ航空は成田―パラオの直行便を飛ばしているが、今回僕が取った航空券はユナイテッド航空なので、グアムでの乗り継ぎがある。しかも行きは空港で4時間待ち!朝11時に成田を発ち、3時間半のフライトでグアムに着く。テロの影響なのか、グアム(米国)には入国せず乗り継ぎだけだというのに、入国手続きのため長蛇の列に1時間も並ぶハメに。これにはウンザリ。入国しないのに入国手続きで、指紋取られたり写真撮られたりして、セキュリティーチェックまで受けさせられるのだから!そして小さなグアムの空港で適当に時間を潰し、2時間のフライトでやっとこさパラオに到着。予約していたホテルの送迎車に乗り、部屋に着いたのは夜10時。直行便なら4時間半で着くのに、経由便ということで丸1日かかっている。飛行機か空港の中にしかいないので、外国に来ている感覚もなしに1日が終わろうとしている。去年リフォームされて清潔ではあるけれど、テレビもない簡易ホテル(シャワーとトイレは付いている)は、居心地抜群とはいかない。話し相手がほしくなる。でも、ダイビングの旅、寝床があるだけで充分とも言える。明日からはダイビング三昧だ!
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DWモーテル外観(撮影したのは後日) |
狭いけど清潔なシングルルーム |
<3年振りのダイビング!> |
2014年2月28日(金)
8時20分にダイビングショップのお迎えの車に乗り、5分程度でダイビングショップに到着。港のすぐ側にあるので、そこからすぐに他の参加者(10名程)と共にボートで潜るポイントに向かう。約50分。昨日は飛行機→空港→飛行機→ホテルと移動し、今朝はパラオの街中も見ないまま、気が付いたらボートの上にいる。果たしてここは本当にパラオなのか?と思う位、自分がどこにいるのか確固たる実感もないまま、美しい海の上にいるのであった。
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2005年にサイパンで体験ダビングをしてその魅力に虜になり、その後、体験ダイビングを計9回も“体験”している僕は、3年前にやっとライセンスを取ったが、それ以来、潜っていなかった。でも、毎回のようにインストラクターに褒められて有頂天になっていた僕は、その3年というブランクさえ大したことないと思っていた。とはいえ、講習で授かった知識のほとんどは忘却の彼方。周囲が慣れた手つきで潜る準備をする中、僕は器材の扱い方さえおぼつかない。やっとボートから海の中にエントリーし、水中の待ち合わせポイントまで潜行しようとしても、うまく沈めず浮いてしまう。ガイド(インストラクター)やアシスタントに手助けしてもらい、なんとか潜行できた。なるほど・・・一から十まで手取り足取りの体験ダイビングとは違うのである。潜行出来ればもう大丈夫。ガイドに付いて海中を楽しめる。
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<ブルー・ホール> |
1本目はパラオの有名ポイントのひとつ、ブルー・ホール。巨大海底ドームへとつながるケーブの代表格、らしい。なんとも神秘的。沖縄の青の洞窟を思い出す。光る貝が美しい。最大水深25.5メートル。
ダイビング用のカメラを持っていないので、ダイビングショップからレンタルすることになっていたのだが、1日目はスキルチェックのため貸出不可で、2日目から借りられることになっていた。よって、この日のダイビング写真は1枚もない。勿体ない!!
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<ブルー・コーナー> |
2本目はパラオで一番有名ともいえる最高のダイビングポイント、ブルー・コーナー!とにかく魚の種類が豊富。ナポレオンというデカイ魚を初めて見た。 最大水深17.6メートル。
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<無人島でランチ> |
ボートで無人島まで移動し、そこでランチ(パラオは面積640kmに586もの島から成っていて、人が住んでいるのはたったの9島、他は無人島なのだ)。今日は焼肉弁当だ(費用に含まれている)。なんとも言えない美しい海の側で、優雅で贅沢なひとときである!ここで、ダイバーたちの情報交換が始まる。ひとりひとり、様々な経験と情報を持っているので、初心者ダイバーとしては聞いているだけで面白い・・・というか、ビックリすることも沢山ある。ランチの後、ひとりブラブラしていたら、フランス人グループがランチをとっていたので思わずフランス語で話しかけた。こんなところでフランス人に会えるとは!彼らはなんと、21時間もかけてフランスからやって来たらしい!!
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<再び移動> |
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たっぷり休憩を取った後は、3本目のダイビングに向けてまたボートで移動 |
<ジャーマン・チャネル> |
3本目は大物が見られるジャーマン・チャネル!ここでは、マンタを見られる。そしてサメも!沖縄のちゅら海水族館で観たことはあるけれど、ダイビングで見るのは勿論初めてである!今日はカメラを持っていないので写真を撮られないのがもったいない!(2日後にまた同じポイントに来たので、その時に撮ることが出来た) |
こうして初日のファン・ダイビングは無事終了。体験ダイビングと違うのは、手取り足取り何でもやってくれることだけでなく、当たり前だが潜るポイントが全く違う!そしてその分感動も違う。ライセンスを取って本当に良かった!もっと早く取れば良かった!
やっぱり・・・ダイビングが大好きだ!!毎日でも潜っていたい。
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<パラオの街中> |
ダイビングが終わり、ショップでログ付け(ダイビングの詳細記録をノートにまとめる作業)をし、夕方5時頃にホテルに戻ってくると、当然の如くひとりだし、ヒマである。というわけで、街中を散策する。といっても、とっても小さな町なので、メインストリート30分も歩けば見終わってしまう。しかも、何もない。
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ホテルのすぐ側
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ホテル前のメインストリート
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日本統治時代に日本人が集会所として建てた建物だが、現在はパラオ高校の校舎。アメリカで通っていた高校を思い出す。
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高校の向かい側にはスクールバスが停まっていた。
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こちらはパラオ短大。日本語も学べる。
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パラオに限らず、南国に来る度に思い出す場所がある。それは、アメリカ・ジョージア州だ。1994年から1年間、現地の高校に留学していた。ジョージアは南国とは言えないけれど、でもあの湿気のある、南独特の風の匂いが、パラオでも同じなのだ。まるでホームに帰って来たかのような錯覚に陥る。 |
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