郷愁の念

沖縄旅行/2002.10.5〜8

2002年10月5日から3泊4日で沖縄に行って来た。その2年前に、友人と旅行して以来、すっかり虜。それ以来、僕は沖縄の人に対しては妙に優しい、すっかり沖縄びいきになってしまった。

何と言っても、沖縄の人達が、自分達の文化や伝統に強く誇りを持ち、そしてそれらを守ろう、という「意識」が大好きなのだ。これまで歩んできた悲しい歴史を考えても当然のことかも知れないが、受け継いできたものを後世に残す、ということはなかなかこのご時世、忘れがちだ。そういう類のものは、なんかチョット「ダサイ」ものと映ってしまうのかもしれない・・・。でも、守り通すことがいかに大変で、そしていかに大事なことであるか・・・。「かたくなに」という言葉がついてしまうと、悪いイメージもついてしまうかもしれないが、僕はそれでも構わないと思う。フランス(特にパリ)にしても、京都にしても、イメージで「ツンとしてる」とよく言われるが、守るものがあり、それを守っている。そうすると、やはりクセのある街、そしてクセのある人の街になるのかも知れない。でも、僕は、そんな「クセ」が好きだ。いろんなものが混ざり合い、新しいものを受け入れる街にもいい面は沢山あるが、「アク」や「クセ」がない。アクやクセがないと、なんとなくつまらない気がする。

沖縄には「ツーン」としたイメージは全くなく、逆にとっても人々が「あたたかい」イメージがあるのだが、本当に優しい人が多い。前回の旅行では、友人とレンタカーを借りて、本島を1週間かけて北から南まで観てまわったのだが、今回は両親と伯母との4人で、憧れていた離島!石垣島だ。前回の旅行で、どこが一番印象に残っているかというと、実は、観光名所でも綺麗なビーチでもない、ただ民家が連なっている集落。歩いているだけで、心が落ち着く。どんなところよりも、本当の「沖縄」に出合えた気分で、とっても嬉しい気持ちで散歩できたのだ。沖縄独特の家々。古い駄菓子屋。洗練されていない風景・・・。子供時代を思い起こさせるようだった。生まれ故郷でもないのに、沖縄には「郷愁の念」を感じてしまう・・・。そんな風景が、離島にはもっとあるのではないか・・・と期待していた。

1日目は、夕方、石垣島に着いたので、特に観光はなし。空港からホテルまではタクシーで行ったのだが、まず初乗り390円という安さにめまいを起こした。運転手さん、これまた沖縄の人!という雰囲気で・・・。いい味を出していた。石垣島観光は、是非とも観光タクシーで・・・という営業トークに、迷うことなく「ぜひぜひ!」という返事を。なんとなくノせられた感じ??などと思っていたのだが、とんでもございあせんよ。結局滞在3日目に観光タクシーを利用したが、本当に親切な運転手さんでした。楽しいトークで、お勧めのお店に連れていってくれて(実際本当に良い店でした)、3時間コースをかなり延長してくれた上、ドラゴンフルーツや黒砂糖をわざわざ買ってプレゼントしてくれたり・・・。最初から最後まで親切にして頂いた。・・・話は戻り、初日、ホテルに着いて、まず唖然。部屋のテーブルに張り紙が。

「ヤモリは沖縄では家を守ると言われ、大切な生き物です。人に害を与えることはありませんので、殺さないで下さい」

・・・。沖縄に来てまで、ヤ・モ・リ・・・?まさか、部屋の中まで入ってくるんじゃ・・という僕の心配は的中。ただ、子ヤモリだったのでまだ安心。いや〜、沖縄には本当にヤモリ多かった。

夕暮れの海辺。その側でバーベキュー。あぁ・・・これから沖縄旅行が始まるぅ!!やっとの思いで・・・。と、ウキウキの初日だった。

2日目は天候に恵まれ、西表島の観光。ここには、イリオモテヤマネコが生息している。夜行性とのことで、見ることはできなかったが。自然が一杯の島。水牛にも乗った。普通の牛とはまた違い、すっごく可愛くて、何枚も写真を撮ってしまった。

3日目は石垣島観光、4日目は念願の竹富島に行った。この島は重要伝統建物群保存地区に選定されてお
り、一番沖縄らしいところ、と聞いていたので、歩いて観光したかったのだが、あいにくの雨模様。願い叶わず。それでも、その雰囲気だけは十分に味わえた。

本当に、沖縄にいるだけで幸せ。沖縄の人と触れ合っているだけで幸せを感じてしまう。今回は、星の砂を持ち帰ったり、それから、シーサーの置き物や、阿檀の実がついている首輪(ネックレス?)を買ったのだが、それは、常に沖縄と繋がっていると感じられるから・・・。そして、沖縄の楽器「さんば」(カスタネットのようなもの)を買った。これは、次回のライヴで使用しようと思っている。(後日談:結局「さんば」はライヴで一度も使っていません)

次はライヴしに来るぞ!と密かに燃えているのだが・・・。両親や伯母も、すっかり沖縄が気に入ったようだ。次回はちょいと高いけど、暑い季節に行きたいな、と思っている。

そうそう、ちょいとした小話を。2日目の夜、西表島観光を終え、フェリーで石垣港に着き、そこからホテルまで帰るのに、ホテルの人が迎えに来てくれた。その人は若い兄ちゃんで、途中、「ホテルの近くに美味しい沖縄料理の店はないですかねぇ?」と聞くと、ちょうど通りかかったところにレストランがあり「ここ、ウチの母が勤めてるんですよ!」と言うので、じゃあ、そこに行こうか!ということで、ホテルに帰らずに、そのレストランに直行した。しかし、その日は、そのお兄ちゃんのお母様は残念ながらお休み。帰りはどうしましょうかぁ。タクシーありますよねぇ。しかも、近くですしねぇ。などと話していたら、そのお兄ちゃん、
「あ、じゃあ、ボク、迎えに来ましょうか・・・?もうすぐ仕事終わりですし。あ、ウチ、すぐそこなんですよ!」
と、おっしゃるものだから、僕達はその気になって「ぜひ!お願いします!」と、携帯電話番号の交換までしてしまった。そのレストランでの食事中、
「沖縄の家の中、見てみたいんだけど、あのお兄さん家、見せてくれないかなあ!?ちょっと見たいんですけどぉ、なんて言ったら、見せてくれたりして!」
なんて、結構勝手に盛り上がっていた。これを機に、沖縄に知り合いが・・・と、僕は胸弾ませ。そのレストランで歌っているおじさんの歌に合わせ、従業員やらお客さんやら、皆で楽しくワイワイ歌って踊って・・・(普通のレストランなのだが)、満腹になったところで、そのお兄さんに電話。ところが。

「あ、もう時間遅いですよねぇ。今、家にいないんですよぉ〜。すいません・・・」
と丁重に謝られてしまった。そう、7時くらいには食べ終わります(結構早く入った)、と宣言していたにも関わらず、8時半くらいに電話したのだ。もちろん、こちらも丁重にお礼を述べ、そして、タクシーで帰ったわけだが、家の中を見てみたかった僕は、ちょっと残念な気分だった。ずうずうしさも、ほどほどに、ということか?!

しかし。携帯電話の番号は、まだ登録されてある・・・。(後日談:彼の電話番号は1年後に削除致しました)